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デンライナー

電王が「電車ライダー」と呼ばれるゆえん。
電王最大の発明と言ってもいいかもしれません。
いや、もしかしたら平成仮面ライダーシリーズ最大の発明かも!?

詳しい設定や仕様などは公式サイトやネット上の百科事典を見ていただくとして…
ここでは私なりに感じたことを書いていきたいと思います。

時を超えることのできる電車。これがなければ電王は始まりません。そもそも、電王自体がデンライナーに付属する護衛(あるいは戦闘)システムみたいです。
いわゆるタイムマシンなのですが、デンライナーが特殊なのは、基本的に移動できる時間が人に記憶されている時間に限られているところ。

デンライナーに乗るにはパスまたはチケットが必要です(電車なので…)。
良太郎やハナ、味方のイマジン以外にも乗客はいますが、パスやチケットをどうやって手に入れるのかは、作中では描かれていません。
普通の乗客は、パスやチケットを手に持ち、時間がゾロ目の時(たとえば11時11分11秒、3時3分3秒など)に、手近にある扉(形が扉ならロッカーでも押入れでもいい)を開けると、デンライナーが停車する異空間へつながり、乗車できます。
この仕掛けを使った逃走劇やコメディも、物語を面白くしています。

そして電王の場合は、イマジンが契約を完了し、契約者が記憶する過去へ飛んだ際に、チケットをその人に当てると、チケットにはその飛んだ過去の日付が書き込まれます。
これが行き先となり、そのチケットをパスに挿入し、さらに運転席となるバイクにセットすることで、デンライナーを自由にコントロールすることができるのです。

そう、デンライナーの運転席はよくある電車の運転席ではなく、バイクなのです!
戦隊ものとは一線を画し、「仮面ライダー」の面目躍如!?(笑)
これは脚本家の発案だそうです。
オープニングにも描かれていますが、バイクを操作すると連動して電車も動く。方向も変わる。さらに必要に応じてデンライナーからバイクが射出され、公道を自由に走れる(ナンバープレートがついてますから(笑))。電王の指パッチンひとつで呼び出されたりもしています。

メカの操縦席がバイク、というのは、私なんかは昔のアニメ「重戦機エルガイム」を思い出したりします。エアバイク(名前忘れた…)がそのまま収容されてエルガイムの操縦席になっていましたね…

話がそれましたが、人の記憶をもとにした過去の時間が、チケットの行先になるということですね。
過ぎて行った時間というものは本来戻れないけれど、誰かの記憶として残っているとも言えます。私にとって1980年は過去であって今は存在していないが、当時小学生であった記憶は残っています。デンライナーはその記憶=時間として、さかのぼるわけです。
ゆえに、人が記憶していない遠い時代、たとえば恐竜時代などへ行くことは、通常できません。それを可能にするには、劇場版で描かれたように、特殊なチケットを使って特殊な路線、通称「神の路線」に乗る必要があります。
何とも不自由(?)なタイムマシンですが、過去たくさんあるタイムトラベルものには見られなかった設定で、大変興味深いですね。
これは、電王独特の、「記憶こそ時間である」という考え方に基づく世界観のためなのでしょう。

時間とは本来、人の記憶とは関係なく存在するはず。たとえば自分が赤ちゃんの頃の記憶など普通の人にはありませんが、実際には誰しも赤ちゃん時代はあったはずですから、もし記憶が時間であるなら、その人は存在しなくなってしまいます。

でも、もしもその人の赤ちゃん時代を誰も知らなかったとしたら、どうでしょう。他人にとって、その人の赤ちゃん時代の「時間」は存在したのでしょうか。

むろん人がいきなり出現することは現実にはありえないので、愚問ではありますが、そのことが電王では一つのテーマになっています。そのような「時間」を、「記憶」と「存在」に巧みにすり替えて、うまく物語に取り入れていると思います。
(これは脚本家自身が、時間ものが不得意だったための手法であると告白しています。)
しかしその複雑さゆえ、いわゆるタイムトラベルものにつきもののタイムパラドックスに加え、記憶や存在に関する矛盾点も多々生まれていると思います(後述)。

ちなみに、公式サイトでは、デンライナーは「アカシックレコードに則って時の運行を守っている」とされています。"アカシックレコード"というのはちょっとオカルトっぽい用語ですが、簡単に言うと"全宇宙の過去から未来までの記録"、といったところ。つまり、時間=人の記憶、とは限っていないわけです。
だからこそ「神の路線」というのが存在するのでしょうが、人の記憶=時間という考え方とは矛盾しているようでもあります。
ま、深く突っ込むのはやめておきましょう(^_^;)

そんな複雑な設定はさておき、デンライナーの映像そのものは見ていてとても楽しいですね。
理屈なんてわからない子供にも、きっと面白いはずです。
通常は「時の砂漠」と呼ばれるアリゾナ砂漠を彷彿とさせる異空間を走っていますが、あらかじめ敷かれた線路を走っているのではなく、自ら線路を敷きながら走ります。つまり電車の直前に線路が現れ、走り抜けると同時に線路が消えていく。(これはぜひ、実際の映像でご確認を。)
そのため、現実空間に出現するときには、何もない空間から突然出現し、道路だけでなく時にはビルの壁や空中、水中さえ走り抜けます。空へ登っていく電車…それはかの「銀河鉄道999」を彷彿とさせますね。
敵が巨大化したときには、まるでジェットコースターのように高速で上昇・回転・下降しながら、武装を展開して攻撃する。電車での戦闘とはどうなることかと思っていましたが、これが意外に爽快です。「戦隊もの」に登場する合体しまくってゴテゴテした鈍重な巨大ロボット(スミマセン)に決して引けはとりません(?)。


…やっぱり、仮面ライダーじゃないですね(^_^;)

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